「10年後のきみへ!小さな声の物語」を使った教員向け研修を実施

株式会社TREEは、2023年11月11日(土)に鎌倉市内の清泉小学校にて開催された「2023年度関東地区私立小学校連盟研修会」の「社会科部会」研修にて、教員を対象にSDGs.TV(https://sdgs.tv/)と「10年後のきみへ!小さな声の物語」(https://esd.ac/silent_voice)の動画を使った授業モデルを組み立てる研修を実施しました。

講演タイトル:「SDGs.TV~すべての人々が学びあい、対話を通じて持続可能な社会を実現するための学習機会を創造する」
講師:松谷 真弓氏(アプローチ株式会社 代表取締役/一般社団法人未来共創イノベーション共同代表)

研修では、松谷講師によるSDGsの現状や小学生からSDGs教育を進める必要性、動画の授業への効果的な活用方法についての講義の後、SDGs.TVの「フードロス」をテーマにした動画と「10年後のきみへ!小さな声の物語」から、ゴール7「愛が灯すホタルノヒカリ」、ゴール14「なぎさのコアジ君たち」、ゴール16「傷だらけのカマキリ」の3つの動画を視聴いただきました。

グループワークでは、動画を使ってどのような授業モデルを作るかを各グループでディスカッションし、「10年後のきみへ!小さな声の物語」の3つの動画のうち2つを組み合わせ、子どもたちから意見を引き出す効果的な「問い」と授業モデルの作成にチャレンジしていただきました。
発表では、組み合わせた動画と作成した授業モデルについて、どのような流れや角度を想定して考えたか、難しかったところなどをそれぞれのグループの代表に発表していただきました。

身近な話題として、食べ物についての話から、水の話、ゴミの話につなげ、ホタルはきれいな水のところに来るということから、「コアジさんとホタルさんが伝えたかったことは何だろう?」という「問い」や、「マイクロプラスチック」については小学4年生にはまだ難しいから、「どんなプラスチックごみがあるの?」と問いかけ、調べさせて、自分がどんなごみを捨てているかを見てみるなど、学年に合わせた展開など実践的な意見が出ていました。
また、ゴール16の「平和と公正をすべての人に」をテーマにした「傷だらけのカマキリ」は、問題が深くなり学年によっては授業で扱うのが難しいという意見もあり、「傷だらけのカマキリ」の動画を組み合わせたグループは7つのグループのうち1つだけでした。
授業の展開のアイデアとして、動画の導入部分を見せた後に一時停止して「これは何の話だと思う?」と問いかけ、子どもたちに予想させた後、また動画を再生するといった子どもたちをひきつける工夫や子どもたちのそれぞれの興味でテーマを分けて「現状」や「原因」を調べさせ、自分たちにできる「アクションを考える」など、授業から具体的な行動を考える授業モデルのアイデアも出ていました。

動画の組み合わせや「問い」で様々な授業を展開することができることを実感していただける研修となりました。

SDGsという広範なテーマに焦点を当てた授業は、教員にとって専門的な知識の学習やその準備に大きな負担がかかります。動画を使用した授業は、教員の負担を軽減することにもなります。
また、動画のストーリーには、子どもの興味関心を引き出す効果があり、そして、動画に出てくる小さな生きものからの「声」や「インパクト」から感情移入することで、子どもたちの「何とかしたい」「かわいそう」など思いやりの心を引き出し、自分でできることを考え行動する「ジブンゴト化」にもつながります。

今回の研修で使用した「10年後のきみへ!小さな声の物語」の動画は、SDGsのゴールに対応した17本があります。詳細については下記のサイトにてご覧ください。
https://esd.ac/silent_voice