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芝山湿地から考える“いのちのつながり”

千葉葉県立船橋芝山高校は、部活動の生徒たちが中心となり、「芝山湿地」という学校ビオトープの活動が盛んです。全国的にも高く評価され、2009年には「全国学校ビオトープコンクール2009」で特別賞を受賞しました。

 

この活動は、地域の自然を豊かにすることにもつながっています。では、それは何故なのでしょう?2017年1月、船橋芝山高校で映像教材を使った「自然や地域のつながりについて学ぶESD授業」がおこなわれました。

 

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【いきものたちの暮らす水辺を守る】

千葉県船橋市。市政80周年を迎えるこの土地は、東京のベッドタウンとしても知られ、約63万人の人たちが暮らしています。1970年頃までのどかな田園地帯が広がっていたこの土地は宅地開発が進むとともに風景を変えてゆきました。

 

人口の増加に伴い、今から40年ほど前につくられた千葉県立船橋芝山高校。1999年、高校の先生が敷地の片隅に、湧水を水源とする湿地があることに気づきました。調べてみると、そこはたくさんのいきものの生息する、生物多様性豊かな場所でした。湿地が、生き物の生活の場となっていたのです。

 

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【学校ビオトープと周辺地域とのつながり】

部活動の生徒たちがビオトープ活動に加わることで、芝山湿地は生物多様性豊かな場所となりました。そして、この活動は近隣地域にもつながりをみせています。

 

船橋市坪井町では、住民たちが近隣公園内の整備された「坪井湿地」で、ヘイケボタルを守る活動をはじめました。船橋芝山高校の科学研究同好会の生徒たちは、芝山湿地での経験をいかして、この坪井地区にかろうじて生き延びていたヘイケボタルの増殖を試みています。

 

また、生徒たちは飯山満(はさま)南小学校のビオトープにホタルを復活させる活動にも協力しました。

 

2016年には船橋芝山高校の生徒が、芝山湿地とつながる近隣の川で、「イシガメ」という在来の生まれて間もない亀を発見しました。貴重な在来の子亀が見つかったことは素晴らしいと、地域にある東邦大学理学部と連携して、調査が進められています。

 

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【エコロジカル・ネットワーク構想へ】

芝山湿地から湧き出た水は、水路にそそぎ、飯山満川(はさまがわ)、海老川、そして三番瀬に注いでいます。

 

三番瀬は、世界中から水鳥もたくさん訪れる、自然豊かな場所。ラムサール条約の登録湿地にという声があがるほど、いきもの豊かな水辺です。

 

人と自然の共生をめざして、いきものたちの暮らす生態系を、つながりとして守っていくために。今、千葉県では「関東エコロジカル・ネットワーク」の取り組みが進められています。足元の自然に目を向け、そのつながりに気づいていく—。生徒たちは、その想いを後輩たちにも伝えてゆきたいと考えています。
地域で生まれる「活動」の広がりは、人とひとの想いを結びつけ、いきものたち豊かな地域の広がりにもつながっているのです。

 

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  • 本事業は、三井住友信託銀行のCSR事業として実施されました。
    参考: http://www.smtb.jp/csr/esd/ 
  • 教材映像

 

(今井麻希子)