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観光以上、移住未満のワーク&ライフスタイルとは?

ここ数年の一連の地方創生施策のおかげで、「移住体験ツアー」といった形で、どうにかして都会から地方に人を呼び込もうとする動きが盛んです。でも、移住は正直ちょっとハードルが高い。でもでも、観光名所をめぐるだけの表面的な旅行では物足りないというローカルフリークな方、いらっしゃるのではないでしょうか(何を隠そう、ワタクシもそんな一人)。そんなアナタに朗報です!

 

「地域で暮らすように働く」コワーキングバケーションを和歌山・白浜で!!

 

私たち株式会社トゥリーと、横浜の社会事業家育成コワーキングスペース「mass×mass(マスマス)関内フューチャーセンター」を運営する関内イノベーションイニシアティブ株式会社がこのたび提携し、マスマスの会員さんに弊社のオフィスのある和歌山県白浜町で仕事をしながら周辺の観光や自然体験などを楽しんでもらえるプログラムを提供することになりました。

 

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オーシャンビューの弊社白浜オフィス。ここでお仕事していただけます!

 

ということで、このたび両社の提携を記念して、マスマス関内で「今注目の二拠点ワークを深堀ろう~都市と地方の両方を楽しむ、これからの最適な働き方を見つけるナイト~」を開催。和歌山・白浜でのサテライトオフィス設置を機に家族で移住してワークもライフもとっても豊かになったというセールスフォース・ドットコム白浜オフィス長・吉野隆生さんと、白浜と鎌倉という2つの拠点を行き来するワーク&ライフスタイルが気に入っているという弊社代表の水野、さらにはIT企業を中心にこうした地域外の企業の和歌山県への誘致を積極的に展開する和歌山県産業技術政策課長・来島慎一さんによるトークセッションを、マスマス関内代表の治田友香さんがモデレートしてくれました。

 

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和歌山って実は〇〇なんです

 

「皆さん、和歌山ってどんなイメージがありますか?」

 

と切り出したのは、ご挨拶いただいた和歌山県情報政策課長の天野宏さん。天野さんが和歌山県外の友人知人に聞いてみたところ「知らない」「ラーメン(和歌山ラーメンというのがありますね)」とのそっけない声に加えて、「四国にあるの?」というトンデモない反応もあったそうで…。

 

「でも、(関西空港から和歌山市、南紀白浜空港から田辺・白浜エリアへという具合に)実は都心からのアクセスが良好で、ブロードバンドも携帯電話のエリア内整備率も99%以上。だから、県外からのIT企業が集積しつつあるんです」(天野さん)

 

しかも、(友が島や白浜の海や世界遺産になった熊野古道など)観光資源も豊富。そんな地域の特性を最大限に活かすことを目指して、和歌山県の仁阪吉伸知事自ら「ワーケーション」と銘打って、私たちが提唱しているコワークバケーションを県外のビジネスパーソンに積極的に働きかけていくのだそうです。

 

和歌山・白浜は(アドベンチャーワールドの)パンダしか知らなかったというアナタも、和歌山のイメージ、ちょっと変わったのではないでしょうか?

 

そんな和歌山・白浜に昨年サテライトオフィスを開設したセールスフォース・ドットコム白浜オフィス長・吉野隆生さんにマイクがわたり、ご自身がこのポストを志願して移住を決意した経緯などについてお話してくれました。同社のサテライトオフィスには、この1年間に50名弱の内勤営業スタッフが東京から3か月サイクルで勤務しています。

 

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吉野さんは宮崎県出身。移住前までは横浜・桜木町にお住まいだったが、田舎で暮らし働きたいと家族3人で白浜町に移住。小学校2年生のお子さんは、すっかり紀州弁が板についたとか

 

テレワークの効果が続々と数字に

「テレワーク」や「コワーキング」といったいわゆる「新しい働き方」をめぐっては、必ずと言っていいほど「(テレワークやコワーキングを)やることでどんな効果があるの?」という素朴な疑問が、「そんなに効果ないんじゃないの?」というシニカルな見方とともに提起されます。ところが、吉野さんのお話を伺っていると、自然豊かな場所で素敵なオフィス環境の下、地域に溶け込みながら仕事ができるシチュエーションがあれば、営業成績からスタッフの満足度まで目に見える形で向上することが分かります。例えば、

 

商談数:東京チームに比べてプラス20%

生産性:前年度比20%アップ、契約額換算すると同24%アップ

 

効果は明確ですね。

 

また、同社では就業時間の1%を社会貢献活動に充てることを奨励していますが、白浜サテライトオフィススタッフの社会貢献活動は年間600時間にも及び、これは就業時間の3%を費やしている計算になるとのことでした。同社では、地元の子どもたち向けにプログラミング教育「Hour of code」を行っていて、これまでに計200人の子どもたちに接してきたそうです。

 

「地元の保護者の方々から『こういうプログラムを待っていました!』と言われて、非常に嬉しい。相手の反応をよりダイレクトに得られるという点は都会と大きく違って、同じことやっても地方だと埋もれることなくしっかりと認知していただけることを実感しています」(吉野さん)

 

同社は、世界有数の求人情報サイトindeed.comによる「従業員に愛される会社」調査で首位に立ちました。この調査では、素晴らしい組織の最大の決定要因として▼働くのが楽しいと感じられること▼(自社の仕事は)影響力があると感じられること▼それが外部に発信されていること―の3点が挙げられています。

 

「白浜オフィスがまさにこれらを体現していると思います。プログラミング教育は、社員にとって非常にモチベーションになっています」(吉野さん)

 

こうしたお話を聞くと、スタッフの皆さんが、仕事にも暮らしにも意義を見出して主体的に楽しんでいる様子が目に浮かびます。今後は、引きこもりがちな中学生向けに、外に出るきっかけとしてプログラミング教育を提供したいとのことで、社会課題にも積極的に取り組もうとしています。

 

プライスレスな価値、プライスフルなメリット

 

次にマイクのバトンがわたったのは、弊社代表の水野雅弘。水野からは、鎌倉と和歌山・白浜を行き来する「二拠点ワーク」を通じて、仕事と暮らしにどのような変化があったかについてお話しました。

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和歌山へ移住後は、和歌山県への移住促進映像や、同県の一次産業である林業や同県内の世界遺産について子どもたちが体感できる映像学習プログラムを企画するなど、知られていない和歌山の発信や次世代の子どもたちへの教育プログラムに注力した。

 

「(和歌山に移住した)最大の理由は、『生活の質の向上』。自然豊かな環境で仕事に集中できるし、家族を犠牲にしない時間の柔軟性が生まれた。都市と地方を行き来することで、どちらの立場からも俯瞰して物事を見られるようにもなった。飛行機での移動中にビジネスアイデアがひらめくこともあって、環境の変化によって創造性が生まれることも実感しています」(水野)

 

和歌山・白浜の自宅の庭で栽培している野菜で、家族で食べる分はほぼ自給。果物や魚や花もご近所の農家や漁師が収穫したもので、そのほとんどが作り手の顔の見えるものだという。こうした安心感は、お金に換算できないプライスレスな価値だろう。

 

それだけではない。都会から仕事と暮らしの場所を移すことで、実はコスト的にも大きな、言ってみればプライスフルなメリットもあるという。

 

「通勤時間コストを考えてみると、都内にオフィスを設けていた時の通勤に要する時間的コストと金銭的コストが年間294万円だったのに対して、白浜に拠点を移したところこれらが34万8000円で済み、10年間でならすと2590万円も違ってきます」(同)

 

「一方で、生活費は3分の1に減りました。オフィスの家賃も4分の1に。自宅の土地の価格は30分の1。鎌倉と白浜の住宅価格の差額を10年間で割ると、年間400万円もの差が出ることも分かりました」(同)

 

鎌倉と和歌山・白浜にオフィスを置くことで、確かにスタッフ同士互いに顔を合わせる機会は減りますが、コミュニケーションは電話で、メールで、スカイプで、十分に行えます。いつまでも都会で働いているのは「もったいない」時代が来ているのかもしれませんよ。

 

起業も応援!和歌山と言えばワーケーションと言われたい

 

この2人のような移住ビジネスパーソンを応援する立場で、和歌山県産業技術政策課長・来島慎一さんからも、力強いアピールがありました。

 

来島さんは、経済産業省から西日本での勤務を希望して2014年に和歌山県に出向。和歌山県出身ではないものの、自然豊かな環境や美味しい食の数々に、すっかり魅了されています。

 

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自称食いしん坊の来島さん。「高いですが、クエ鍋は最高に美味しいです!」年末が食べごろだそうです。

 

「意外に都市部からのアクセスもいいですし、様々なレジャーが楽しめます。とはいえ、いきなり移住というのは大変だと思いますので、IT企業のスタッフの方々で和歌山県内でのワーク体験に来ていただく方々には*特典も用意しました。和歌山と言えばワーケーションと言われるようにしたいですね」(来島さん)
*和歌山県内の宿泊施設に宿泊した場合、最大4万円のギフト券を支給するというもの

 

IT企業のワーケーションだけではありません。和歌山県は、県内での企業を促進するため、企業を志す人たちを経営面、技術面、金融面から多面的にサポートするための「スタートアップ創出支援チーム」を立ち上げるとともに、起業家と企業、大学などとのマッチングイベントも開催するなど、県内外の起業家支援にも力を入れているとのこと。

 

起業をお考えの皆さん、ぜひ和歌山で腕を試してみてはいかがでしょうか?

 

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マスマス治田さんのモデレーションで進んだフロアとの意見交換。「東京からの距離って重要ですか?」「スキルがないと移住は厳しいですか?」などなど、活発な質問が飛んでいました。

 

マスマスの治田さんは、弊社とのコワークバケーション提携について触れ「都会に住んでいるだけではなく、何かあった時の心のよりどころが地方にあるほうが、何かと安心です。マスマスの入居者さんにも、そんなメリットとして感じて欲しいですね」とコメント。その上で、「年に1回ただ和歌山を訪問するのではなく、それ以上に和歌山とつながって何かやりたいと思います」と意気込みを語ってくれました。

 

弊社では、「地域で暮らすように働く」新しいワークスタイルを体験していただけるよう、地域での観光やアウトドア活動、今話題のマインドフル(瞑想)を用いたビジネス研修などを盛り込んだワークスタイルを体験できるプログラムを提供していきます。その際には、単身でも、家族との短期間滞在でも利用できる*移住体験ハウスを提供し、観光でも出張でもない「働く」時間と自然豊かな環境の中での「暮らし」を体験していただきます。
*移住体験ハウスは、白浜リゾート型の暮らし体験ハウスと熊野のリトリートハウス。来春にオープン予定です。

 

私たちからの新しいワーク&ライフスタイルの提案「コワーキングバケーション」を、どうぞお楽しみに。

 

 

(文:木村麻紀、写真協力:堀篭宏幸)